痛風の治療法と予防

薬が入っているシートと走っている男女

男性に多いとされる痛風の治療法には、痛風発作を引き起こしたときの急性もしくは慢性関節炎の治療とその後の高尿酸血症の治療があります。

そして高尿酸血症の治療は、痛風発作の再発予防にもつながるため継続していくことが大切です。

また根本的な原因である、偏った食事の栄養バランスを整えるなど生活習慣の改善によって、より効率良く治療・予防ができます。

痛風発作を起こした経験がある方はもちろん、高尿酸血症と診断されたことがある方は、痛風の治療法と予防について知っておきましょう。

急性もしくは慢性関節炎の治療と予防

痛風発作が起きたときの対処法

痛風に襲われたら急性もしくは慢性的な関節の炎症を抑えて、痛みを消失させる必要があるのです。

このとき痛風発作が起きたときの対処法として、患部を心臓より高くした状態をしばらく保つ・患部を氷などで冷やす・患部を動かさずに安静にする・お酒を飲まないことがあります。

そのあとに痛風発作用の薬を服用し、無ければ早めに医療機関を受診してください。

痛風発作の治療薬にはコルヒチンがあり、尿酸値を下げる働きはありませんが痛風発作の痛みを緩和させる効果が期待できます。

急性もしくは慢性関節炎治療の薬を、長期的に服用を続ける必要はなく痛みが落ち着くまでの一定期間だけの服用でいいのです。

そして痛みが落ち着いたら、尿酸値の上昇を防いだり尿酸の体外への排出を促すために高尿酸血症の治療や予防をおこなうことが、痛風発作の再発予防につながります。

高尿酸血症の治療と予防

尿酸値上昇による尿酸の関節内への蓄積や結晶化を抑え、徐々に溶かしていくためには高尿酸血症の治療薬であるザイロリック(アロプリノール)フェブリクの服用が必要です。

尿酸下降薬とも呼ばれていて、発作時の痛みがなくなってから尿酸値が安定しコントロールしやすくなるまで継続して飲むことで高い効果が得られます。

実際に尿酸値が安定してきた場合でも、生活習慣によってはまた尿酸値が上昇してしまう可能性もあるのです。

つまり高尿酸血症の予防には、さまざまな生活習慣が影響しているため痛風発作の経験がある方や高尿酸血症だと分かっている方は、治療と並行して生活習慣も改善し予防してください。

生活習慣の改善は必須

生活習慣を見直そう

尿酸値の上昇を抑えるための生活習慣の改善として、健康的な食事・十分な水分を摂る・お酒を控える・ストレスを解消する・適度な運動をおこなうといったことが挙げられます。

せっかく痛風発作や高尿酸血症の治療をしたにも関わらず、何気ない生活のなかでプリン体が体内で過剰に作られてしまうことを避けるためにも生活習慣の改善は必須です。

体内でのプリン体産生と生活習慣の関係・改善点について紹介します。

健康的な食事を心がける

体内に存在するプリン体の8割は細胞の代謝などで生成されたもので、食品から摂取されるプリン体の量は全体の2割に過ぎません。

それでもプリン体を多く含む食品の過剰摂取は、血液中の尿酸値上昇に大きな影響をもたらします。

食品別プリン体含有量(100mgあたり)

300mg以上/100g
プリン体が極めて多い
ニボシ(746.1mg)、カツオブシ(493.3)、鶏レバー(312.2mg)、マイワシ(305.7)、イサキ白子(305.5)
200~300mg/100g
プリン体が多い
豚肉レバー(284.8mg)、大正エビ(273.2mg)、オキアミ(225.7mg)、牛肉レバー(219.8mg)
50~100mg/100g
プリン体が少ない
舞茸(95.5mg)、ウナギ(92.1mg)、ホタテ(76.5mg)、蕎麦粉(75.9mg)、ボタンエビ(53.4mg)
50mg以下/100g
プリン体が極めて少ない
ピーナッツ(49.1mg)、ソラマメ(35.5mg)、アーモンド(31.4mg)、イクラ(3.7mg)

これらは100gあたりの含有量であり、例えばかつお節を1度の食事で100g食べることは考えられません。

しかし痛風を発症している方や尿酸値が高いと指摘された方は、食事の内容や量などから大体のプリン体摂取量を把握しましょう。

ただし、尿酸のことばかりを気にして食事を制限しすぎるのはかえってよくありません。

日本痛風・ 核酸代謝学会が公開する「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、1日あたりのプリン体の摂取制限を400mgとしています。
(参照:http://www.tukaku.jp/wp-content/uploads/2013/06/tufu-GL2.pdf)

栄養バランスなども考慮し、できるかぎり健康的な食事を心がけるようにしましょう。

また尿酸を蓄積しないためには、アルカリ性の食品を摂ることもおすすめです。

尿をアルカリ性にする食品とは

食品は酸性とアルカリ性に分類でき、食事内容によって尿をアルカリ性にすることができます。

すると尿酸が尿に溶けだしやすくなり、体外への排出促進につながるのです。

こうした作用をもち、尿酸の結晶化や尿酸値の上昇を抑えることに役立つ食品について紹介します。

尿酸値を下げる食品

・海藻類
・野菜類
・果物類
・きのこ類
・ニンニク
・アメリカンチェリーなど

海藻類は、尿酸生成のために起こる酵素の活性化を弱める働きをもっていて、野菜や果物類は酵素やカリウムなどを含むので、生活習慣病を防ぐ要因が多く存在します。

またニンニクに含まれるアホエンという成分が、血液中の尿酸値を大幅に下げるといわれていたり、アメリカンチェリーのアントシアニンという成分の強い抗酸化作用が痛風による炎症を抑えると考えられています。

これらを食事に積極的に取り入れることで、尿酸が体外に排出されやすくなって尿酸値低下にもつながるでしょう。

アルカリ性の食品と一緒に十分な水分を摂る

野菜・果物・きのこ類とニンニク・アメリカンチェリーと水

アルカリ性の食品を摂取するのと同時に行うと有効的なのが、十分な水分補給です。

尿酸の7割は尿を通して体外に排出されるため、尿量が増えれば増えるほど尿酸の排出量も多くなります。

尿酸値が高い方は、普段から1日2リットルの水分を摂るように心がけましょう。

お酒は控える

プリン体の代表ともいえるビールは、缶1本350mlあたり約20mgのプリン体が入っています。

含有量として考えると牛肉や豚肉100gの約4分の1程度ですが、何本も飲むと結構な量を摂取することになるうえに、食品のプリン体よりもビールは吸収率が高いとされているのです。

ただ、すべてのアルコール類にプリン体が多く含まれている訳ではなく、焼酎やウイスキー・ブランデーなどの蒸留酒、ワインにもあまり含まれていません。

プリン体がそれほど含まれていなくても、お酒飲み過ぎてしまうことも多いうえに体内でアルコールが分解されると尿酸が生成されてしまいます。

お酒を飲む場合であっても飲みすぎない、もしくは極力控えるよう十分気を付けてください。

ストレスを解消して溜め込まないようにする

ストレッチや散歩でストレスを解消している男女

尿酸値が上昇してしまう要因のひとつにストレスがあります。

仕事が多忙で余裕がなかったり、緊張感のある状態が続いたり、出張や旅行など身体的・精神的なストレスによって体内ではプリン体が過剰に作り出されて尿酸値上昇につながってしまうのです。

忙しさに追われている中でも、人と話をしたり趣味に没頭する時間をつくったり、身体を動かすなど、日常生活のなかでストレスを解消して溜め込みすぎないようにしましょう。

適度な運動(有酸素運動)を意識する

一般的に運動することは健康につながりますが、運動の仕方が違うと急激に尿酸値を高めてしまいます。

それは短距離走などの息をこらえて行う、無酸素運動などの激しい動きを続けることが尿酸値を一時的に上昇させるのです。

ベンチプレスのようなスポーツジムにあるマシンを利用したトレーニングも同じことがいえるうえに、サッカーやバスケなどのスポーツ選手も当てはまります。

そのため運動しながらもゆっくり呼吸ができる、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を意識しておこなうことがおすすめです。

痛風の治療法と予防を知って備えておく大切さ

治療薬とバランスの良い食事と禁酒

一度発症したら、痛風はその後も繰り返しやすいうえに、糖尿病など他の生活習慣病を合併症として引き起こす可能性もあります。

痛風が悪化したり合併症を併発した場合でも、治療は長期化して身体への負担も大きくなってしまうでしょう。

いざという時すぐに対処するためにも、痛風の治療法として急性もしくは慢性関節炎の治療とその後の高尿酸血症の治療に加えて、痛風発作の再発予防と生活習慣の改善についても知ることが大切です。

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