高血圧の原因

誰でも緊張したり身体を動かしたりすると血圧が一時的に上昇しますが、高血圧では血圧が高い状態が続きます。

高血圧が続くと血管に傷がついて動脈硬化を起こし、脳卒中や心筋梗塞などの重い病気につながる恐れがあるのですが、そもそもなぜ高血圧が起こってしまうのでしょうか。

高血圧の原因はひとつやふたつではなく、私たちの生活のなかで高血圧を招く要因がいくつも転がっているのです。

肥満

日本肥満学会委員が男性公務員3,500人を対象にして行った調査によると、BMI(肥満指数)の値が高くなるにしたがい高血圧の有病率が高くなるそうです。

BMIと高血圧有病率

参照:徳永ら、Int. J. obesity, 15:1(1990)

脂肪が増えると血を行き渡らせる面積が増えるため、心臓がより高い圧力で血液を送り出すようになります。
そうなると血圧が上昇した状態が続いて、高血圧になってしまうのです。

肥満が進むにつれて高血圧が重症化してしまいますし、肥満は高血圧以外にもさまざまな病気のリスクを伴います。

ただし、肥満が原因で高血圧になっている方は、肥満を解消するだけで血圧が正常範囲に戻ることが多いようです。

塩分の摂りすぎ

塩分の過剰摂取

厚生労働省の「平成25年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、日本人が1日に摂取する塩分の平均量は男性で11.1g、女性で9.4gだそうです。
WHO(世界保健機関)では世界中の人々の食塩摂取量を1日5gと目標立てており、アメリカでは心血管疾患の予防のために1日の塩分摂取量を3.8~6.0gと推奨しています。

日本人は古くから和食を食べていますが、ヘルシーな印象が強い和食は塩分が非常に多く含まれているのが特徴です。
それに加えて、最近は食のグローバル化が進みファストフードなど塩分が過剰に含まれている食事が増えています。

塩分(ナトリウム)を摂り過ぎていると、血液の浸透圧を一定に保つために塩分濃度を下げようとして、喉が渇きます。
水分を摂ることで血液中の水分量が増え、体内を循環する血液量が増加します。
そうなると、末梢血管の壁にかかる抵抗が高くなって血圧が上がってしまうのです。

ストレス

ストレスの蓄積

現代人は職場や家庭などの人間関係をはじめ、お金、将来に対する不安など、実にさまざまなストレスを抱えています。

ストレスを感じると交感神経が活発化して、興奮物質であるアドレナリンやノルアドレナリンが大量に分泌されます。
すると心拍数が上がり心臓がより多くの血液を送り出し、その結果血流が増加して血圧が上昇するのです。

ストレスによる一時的な血圧の上昇は、その後ストレス要因がなくなれば正常範囲に戻るので大丈夫です。

しかしストレスが蓄積した状態が続くと、血圧が高い状態が長く続き結果的に高血圧を発症してしまいます。
またストレスを解消するために飲酒や喫煙、過食をしてしまうと血圧上昇に拍車がかかり、高血圧のリスクが増加してしまうのです。

運動不足

運動不足の人

運動不足が続くと血液の循環が悪くなったり肥満になったりしますが、それが高血圧につながることがあります。

血液の循環が悪くなると、ナトリウムが腎臓から体外に排出されにくくなり、その結果血圧が上昇します。

運動不足は肥満の原因にもなり、肥満が高血圧を引き起こすこともあるのです。

お酒の飲み過ぎ

飲酒量が増えるほど血圧は高くなるというのがさまざまな研究でわかっています。

下記は高血圧の人が、お酒を飲んだ時・飲酒制限をしている時の血圧をそれぞれグラフ化したものです。

高血圧の人における通常飲酒時と飲酒制限時の24時間血圧

参照:河野雄平:飲酒、喫煙と循環器病. 知っておきたい循環器病あれこれ32、循環器病研究振興財団、2002

高血圧患者の血圧変化を見ると、飲酒している時期の血圧は朝や日中に高く、夜は逆に低くなっており、24時間の平均値に目立った変化はありません。

アルコールを摂取すると一時的に血圧が低下するのですが、長期間お酒を飲み続けると日々の血圧が上昇して高血圧になってしまう恐れがあります。

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