高血圧の治療法

高血圧という病気は、全世界の死亡に関する危険因子の第1位とされていて(日本国内では2位)、治療を放置していると重い合併症を引き起こし、最悪の場合突然死に至ることもあります。

高血圧は医師から処方されたお薬をただ飲むだけでは治りません。
お薬を断続的に飲んだり、いつの間にか飲まなくなったという場合、せっかくの薬物治療の効果がゼロになってしまいます。

お薬だけに頼るのではなく、食生活や運動習慣、喫煙・お酒などの生活習慣を改善し、ストレスも減らすことも高血圧の治療に含まれます。

こちらでは、高血圧をどのように治療していくのかを全体的に説明していきたいと思います。

まず、高血圧の治療では、「非薬物治療」と「薬物治療」の2種類に分類されます。

高血圧の非薬物治療

高血圧の非薬物治療では、「生活療法」「食事療法」「運動療法」という3つの面で治療を行っていきます。
これらの療法は非薬物治療の“3本の矢”とも呼ばれており、どれかひとつでも不十分であれば治療はうまくいきません。

生活療法

高血圧の生活療法

生活療法では、日常生活の中で高血圧の要因を取り除いて高血圧を改善します。

ストレス

注意すべき点としては、例えばストレスがあげられます。
ストレスを感じると心拍数が上がったり血管が収縮したりして血圧が高くなるのです。

もともとストレスを抱えやすい性格であったりストレスの多い環境で過ごしていたりすると高血圧のリスクが高まります。

ストレスをなるべく溜めないように、完璧主義を手放して気楽に行動するように心がけましょう。

睡眠

アメリカのシカゴ大学保健学部の研究によると、睡眠時間が5時間の人は6時間の人に比べて高血圧になる割合が37%も高いそうです。

睡眠時間が不足していると疲労やストレスが溜まって血圧が高くなりやすくなってしまいます。

現代人は睡眠不足になりがちだと言われていますが、毎日十分な睡眠を摂れるように時間を確保しましょう。

入浴

高血圧患者が入浴中に倒れるケースがよく起こるのですが、これは皮膚がお湯や冷水に当たった結果、血圧が上昇してしまうからです。
さらに、心臓まで浸かると水圧が高くなって心臓に負荷がかかることで血圧が高くなってしまいます。

高血圧の人が入浴する際には、下記の点に注意するようにしましょう:

・体調がすぐれない時は入浴を控える
・浴室の室温を18~20℃に保つ
・お湯の温度は40℃程度にする
・長湯をしない

禁煙

喫煙は血圧を高める作用があります。
たばこを吸うと動脈硬化も促進されるので、心筋梗塞や狭心症のリスクも高めてしまいます。

喫煙習慣のある方は、禁煙するように努めましょう。

食事療法

高血圧の食事療法

高血圧の治療において食生活は大変重要な役割を担っています。
日本人は塩分を摂りすぎていると指摘されていますが、塩分を摂りすぎた食生活を送っていると高血圧の原因となるのです。

高血圧における食事療法ときくと、制約が多く厳しい食事制限を想像してしまうかもしれませんが、高血圧の食事療法では1日3食、バランスの良い食事を摂ることが基本です。

食事療法の基本

高血圧患者が食事療法を行う際、摂取カロリーや塩分量に気を付けながらバランスのとれた食事を摂ることが大切です。

塩分を控える

厚生労働省が発表した平成29年国民健康・栄養調査結果の概要によると、2017年における成人の1日あたりの平均塩分摂取量は男性が10.8グラム、女性で9.1グラムでした。

推奨されている食塩摂取目標量が男性で1日8グラム、女性で1日7グラム以下で、高血圧症の人は1日6グラム未満を目標としています。

日本人は塩分を摂りすぎる傾向にあるとされており、醤油やみそ汁をはじめとする日本食には塩分量が多いものがたくさんあります。

高血圧の治療では、食事療法において「減塩」を行うことが重要です。
減塩を成功させるためには、下記の点を意識した食事を摂るように心がけましょう。

・味付けを表面にする
・加工食品やジャンクフードを控える
・ハーブやスパイスを使用する
・味噌汁やラーメンのスープなどの汁物を減らす

ミネラルを積極的に摂る

栄養成分のミネラル(無機質)に含まれるカリウムは、ナトリウムの排出を促す働きを担っています。
カリウムは果物や海藻などに多く含まれているので、塩分が気になる方はそれらを積極的に食べるようにしましょう。

またカルシウムとマグネシウムは不足している人が多いのですが、これらは血圧を下げる効果があるので乳製品や精白度の低い穀物などもオススメです。

お酒の飲み過ぎに注意する

アルコールの過剰摂取は高血圧を引き起こしやすいと言われています。
またお酒のつまみも塩分量やカロリーが高いので要注意です。

運動療法

高血圧のための運動療法では、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動が推奨されています。
頻度としては1週間にほぼ毎日、30分以上運動することが目標とされています。

なお、重量あげのような無酸素運動は高血圧の人には向きません。

高血圧の薬物治療

生活習慣や食生活などを改善しても高血圧がなかなか改善されない場合は、Ca拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬のいずれかを第一選択薬として使用します。
単体で使用することもあれば、併用で使用することもあります。

これらの第一選択薬にβ遮断薬を加えた5種類は高血圧の治療で主に使用されるお薬であり、病態や合併症の有無などを考慮した上で処方されます。

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