更年期障害の原因

特に女性に多くみられる更年期障害ですが、最近では男性更年期障害(別名LOH症候群)にも注目が集まっています。
ホルモンバランスが悪くなることによって自律神経が乱れて心や身体の不調につながるため、主な原因は性ホルモンの急激な低下といわれていますが、それだけではありません。
また男性は女性の閉経のような分かりやすいホルモン分泌量の急激な変化が起こりくいとされていますが、その他にも更年期障害を引き起こしやすくする原因があるのです。
その原因にはどのようなことがあるのか、紹介します。
原因のいろいろ
心身にさまざまな症状を引き起こす更年期障害には、自律神経が乱れることが深く関係しているのです。
そして自律神経の乱れには性ホルモンの急激な分泌量の低下が影響しているため、更年期障害の大きな原因のひとつといえます。
しかしそれだけではなく、心理的なものや社会・家庭といった環境的な要因によって多大なストレスを抱えてしまうことも原因になるのです。
加齢は避けられない原因のひとつ
「更年期障害」という病名から分かるように、男女ともに更年期(女性は閉経の前後5年間、男性は40代~60代)に起こりやすい症状です。
ただカギとなるホルモン分泌量は、男性が20代そして女性は20代後半~30代前半をピークに減少していきます。
こうして、体内で保たれているホルモンバランスは加齢とともに減っていくので、更年期の諸症状はもちろん自律神経が乱れることによって、日常生活に支障をきたす更年期障害の発症につながるのです。
女性の閉経前後のように、急激なホルモン量の低下を緩やかにして更年期障害を起こりにくくすることは可能ですが、加齢による発症リスクをゼロにすることはできません。
ストレスの影響は大きい

精神的なストレスに加えて疲れや睡眠不足などの身体的なストレスは、さまざまな機能に支障をきたすようになります。
免疫系や呼吸器系・循環器系・消化器系などに影響することが分かっているため、加齢によるホルモン量の低下とともに過度なストレスを抱えていると、さらに更年期障害を悪化させてしまうでしょう。
このようにストレスの影響は大きいものですが、生活習慣の乱れにも注意する必要があります。
生活習慣の乱れから、睡眠不足や疲労感・ストレスを溜めやすくなることによってホルモンバランスが、さらには自律神経の乱れにもつながってしまうのです。
特に睡眠が十分でない場合は、疲れがとれにくく精神的にも影響しやすい状態になります。
その影響で体調を崩しやすく落ち込みやすくなってしまうと、余計にストレスを抱え込みやすくなるという悪循環が起こる可能性もあるでしょう。
更年期障害はストレス性疾患とも言われている!?
症状悪化だけでなく、実は過度なストレスによって発症リスクが高まる可能性があることから、更年期障害はストレス性疾患のひとつとも言われているのです。
更年期といわれる年齢は、男性・女性ともに何かとストレスが多い時期でもあります。
それは仕事の増加や親の介護・子どもの独立などライフスタイルや生活リズムも変化しやすい時期といえるのです。
こうした変化のなかで、ストレスを抱え過ぎると性ホルモン分泌量の低下がすすみ、更年期障害の発症や悪化につながります。
原因を知って素早く対処しよう

辛い更年期障害の症状で悩み続けることがないためにも、性ホルモンの急激な低下を防げるようにストレスを軽減しましょう。
自分自身の原因を知って、発症もしくは悪化する前にストレス解消をこまめにすることがおすすめです。
更年期障害が落ち着くまでに、数ヵ月で終わる人もいれば数年かかる人もいるため、軽い症状もしくは発症前に対処して悪化を防ぎましょう。