片頭痛の症状と原因

片頭痛は、我慢できる程度の痛みから起きていられないほどの痛みまで疼痛の感じ方に個人差があり、日常生活におよぼす影響も人によって異なります。

片頭痛といえば心臓の鼓動に合わせたリズミカルな痛みが特徴と言われていますが、症状はひとつだけではありません。
特有の前兆症状があるほか、頭部以外でも身体症状を生じます。

片頭痛は血管の収縮・拡張に起因していると考えられていますが、血管を変動させている原因の特定は難しいのが現状です。

もしかして片頭痛?まずはセルフチェック

繰り返す頭痛、市販薬では治まらない頭痛に悩んでいませんか?

次のチェック項目に、ひとつでも当てはまれば片頭痛の可能性があります。

□ 4~72時間ほど痛みが続く
□ 頭部の片側が痛む
□ ズキンズキンと拍動に合わせるような痛み
□ 身体を動かす(日常動作)と、痛みが悪化する
□ 吐き気をもよおし、実際に吐いてしまうことがある
□ 普段は気にならない光や音に過敏になる

いずれかの症状を5回以上繰り返している場合には、片頭痛であると判断されます。
(※該当する人は医療機関を受診し、正確な診断を受けてください)

片頭痛特有の痛み

片頭痛は頭の片側で起こると考えられがちですが、片頭痛患者のうち40%は頭部の両側で痛みを生じています

ズキズキズキ・・と鼓動に合わせたような痛みが起こり、時間が経つごとに重症化します。
痛みは段階的にひどくなるだけでなく、歩いたり階段を昇降したりといった日常レベルの運動でも悪化。
ピークに達した痛みは、再び時間をかけて和らいでいきます。

頭痛の発症前に、片頭痛のサインである前兆症状が起こる人もいます。

前兆症状

片頭痛は、前兆がある片頭痛と前兆がない片頭痛に分けられています。

頭痛が起こる予兆=前兆症状

▶ 視覚症状/閃輝暗転(せんきあんてん)
▶ 感覚症状/しびれ、脱力感
▶ 言語症状/喋りにくくなる

上記のうち、もっとも多くみられるのが閃輝暗転です。
視界にギザギザ・キラキラと光る模様が見え、少しずつ拡大。光って見える反動で暗く見える範囲が生じます

閃輝暗転は、眼の異常ではありません。脳の視覚に作用する部分で血管が収縮し、血流が急変するために起こると考えられています。

前兆症状は通常、5~20分ほどかけて進行し60分以内に収束。そのあとで頭痛が発生します。

片頭痛によって引き起こされる症状

片頭痛の症状は、頭の痛みだけではありません。

✔ 普段は気にならない光や音、匂いに対して過敏になる
✔ 皮膚の感覚が過敏になる(アロディニア)
✔ 吐き気が起きる(実際に吐いてしまう)

これらの随伴症状は、日常生活に支障をきたすほど重度に発展するケースもあります。

アロディニア(感覚異常)

アロディニアは、通常では痛みを生じないごくわずかな刺激によって痛みを感じる症状です。

頭部や上半身に触れるだけでも痛いため、衣服が触れたりシャワーを浴びたりといった日常的な動作ができなくなってしまいます。

アロディニアは、頭痛がはじまって20分以上経ってから起こるといわれています。
そのため、片頭痛の悪化およびアロディニアの予防のためにも、早い段階で鎮痛剤を服用する必要があります。

片頭痛が起こる仕組み

片頭痛が起こる仕組み

片頭痛は、セロトニンの過剰分泌によって引き起こされると考えられています。

セロトニンは脳内物質の一種で、ホルモンバランスの乱れやストレスなど、さまざまな要因によって分泌量が変動しています。

1、血中のセロトニンが急増すると、血管は一時的に収縮
2、増加したセロトニンが分解されて減少すると、縮んでいた血管は反動で一気に拡張
3、血管の拡がりが血管周辺にある三叉神経(さんさしんけい)を刺激し、痛みの原因物質が放出される

セロトニン量の増加以外でも、アルコールの摂取やストレスにともなう血管拡張作用によって片頭痛を生じることがあります。

ホルモンバランスの変化

男性と比べて女性の片頭痛有病率が高いのは、セロトニンの分泌量がエストロゲン(卵胞ホルモン)の増減に比例しているからです。

女性は25~38日周期で月経を繰り返していて、排卵後に増加したエストロゲンは月経前に減少します。
エストロゲンの減少に合わせて、セロトニンの分泌量も低下。
セロトニンの減少が血管拡張を引き起こす=三叉神経を刺激するため、片頭痛が起こるのです。

ストレスや緊張

強い緊張を感じていたり、ストレスにさらされていたりすると片頭痛が起きやすいといわれています。

ストレスを感じているときは脳も身体も緊張状態にあり、筋肉や血管は収縮しています。
反対に、緊張がほぐれたり気が緩んだりすると血管は弛緩。

血管が緩む=三叉神経が刺激される=片頭痛

ストレスや不安を感じている最中に感じる頭痛は緊張型頭に分類されていて、片頭痛は脳がストレスから解放されるタイミングで起こります。

つまり片頭痛は、緊張状態が続く平日よりもリラックスする週末に起きやすいといった特徴があります。

気温や気候の変化

季節や天気の変わり目に片頭痛が起こりやすいのは、交感神経と副交感神経の働きが乱れてしまうからです。

交感神経は人間の活動を司っていて、副交感神経は睡眠や休息を促します。

交感神経 副交感神経
活動モード(日中) リラックスモード(夜間)
血管が収縮する 血管が拡張する
血圧・心拍数上昇 血圧・心拍数低下

気温や気圧の変化が大きければ大きいほど、交感神経と副交感神経のバランスを保つことは困難に。
血圧の変動が頻繁に起こりるため、片頭痛を発症しやすくなるのです。

ポリフェノールを含む食事やアルコール

片頭痛と二日酔いによる頭痛は異なりますが、アルコールも片頭痛の原因になります。

飲酒によって頭痛が起こる理由はふたつ。

・アルコールによる血管拡張作用で三叉神経が刺激される
・アルコールを分解する際に発生するアセトアルデヒトが神経を刺激している

アルコールのなかでも、とくにポリフェノールを含む赤ワインは大きな誘発原因になると考えられています。

ポリフェノールがもつ血管収縮作用の反動で血管拡張が起こりやすいためで、赤ワイン以外にもチョコレートやチーズ、オリーブオイルなども要注意。
しかし、すべての片頭痛患者がポリフェノールのせいで痛みを発症しているわけではありません。

安易に食事を制限することはQOLの低下につながるうえ、脂肪や油分の多い食事が片頭痛に関係しているケースもあると考えられています。(※日本頭痛学会「片頭痛の誘発・憎悪因子にはどのようなものがあるか」

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